前回まで計9回に分けてつくり方を紹介してきたオーダー品、
「スチームパンク風狼ネックレス」と勝手に名付けさせていただきましたが、今回は一連の最終回という事で、完成した作品を紹介して締めとさせていただきたいと思います。
一応おさらいとして過去の記事のリンクを貼っておきますので、未見の方は参考にどうぞ。
その1
その2
その3
その4
その5
その6
その7
その8
その9
さて、前置きはこれくらいにして、早速完成品を紹介しましょう!
スチームパンク風狼ネックレス
狼とスチームパンクを組み合わせたネックレス・ペンダントトップ。
狼の部分はシルバー925、機械の部分は真鍮でそれぞれ製作し、キャスト(鋳造)後に一つの作品にまとめ上げました。
狼の部分は基本リアルに。
しかし毛の部分に関してはアクセサリーとしての動きの面白さや迫力を出すためにあえて太めでラインを強調した形にしています。
また、目に関しては彫り込みを深くして、睨みつけるような表情を強調しています。
このアイテムの特徴である機械の部分。
歯車、パイプ、ゴーグル(ルーペ)など、スチームパンクの世界観を表現する代表的なアイテムを配置し、それを狼と組み合わせることで、かなり独特な雰囲気を醸し出しています。
歯車などの機械的なものが雑多に並び、それらを強引にリベット止めでまとめた、ある意味「後付感」はスチームパンクという退廃的なイメージを持つ世界観に非常にマッチしていると思います。
(が、完成して既に時間が経っている今改めて見てみると、もっともっと雑多で乱雑でも面白かった気もしますね)
様々なサイズの歯車。実はとても見えづらい場所に隠れて配置されていたりもします。
残念ながら実際に回るようにはなっていませんが、実際に稼働したら連動して回るように考えて歯車を配置しています。
バチカンも本体同様に歯車など機械的なものをシンプルなバチカンと組み合わせています。
ただメカニカルなだけでなく、何処か野暮ったいというか、洗練されていない雰囲気を醸し出すのもスチームパンクの特徴の一つだと考えています。
そういった意味で、リベット止めやなんだかよくわからない大げさなパーツなんかが規則正しく並んで「いない」のも世界観を強調する要素の一つです。
着用時は↑のように狼が下を向き、一瞬なんだかわからないものになります。
それを初見の人がじっくり見たときに「あっ!」となるような驚きを感じられると面白いなーと思いました。
また、単純に前を向いた状態で着用すると後頭部が丸いため収まりが悪く邪魔になるので、一番安定する方向にした、という部分もあります。
最後にイメージショット。
使い込んだ歯車と磨き上げたシルバーの狼、真鍮の機械の組み合わせがとてもいい雰囲気を醸し出しています。
今までの記事で説明してきた通り製作の難易度は当然ですが、それよりもスチームパンクという世界観をどう表現するか、そもそもスチームパンクとは何なのか?
かなり色々と迷い、考えた個人的にも思い入れの強い作品となりました。
色々な面においてとてもいい勉強をさせていただいたと思っています。
ご依頼主様にはそういった意味も含めて感謝です!
当初の予定通りではありますが、今回も含めて計10回という長いスパンで紹介してきた今回のネックレスもようやく終わりとなります。
また別の作品で作り方の紹介など行う機会もあると思いますが、その際はまたよろしくお付き合いください。
最後に作品のスペックを紹介して今回は終了となります。
それではまた!
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SV925ペンダントトップ
素材(Material):SV925、真鍮(brass)
サイズ(Size):縦30×横26mm(バチカン除く)
参考価格:¥90,000〜
納期:約2ヶ月
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