オーダーいただいたアイテム「スチームパンク風狼ネックレス」の作り方紹介も第7回。
今回はある意味この作品のメインの作業と言っても過言ではない部分の紹介となります。
シルバーの本体と真鍮で作った機械のパーツのロウ付けを行います。
パーツをロウ付けする
前回の記事で調整した本体とパーツの噛み合わせ。
隙間等無いか改めて確認して、問題が無ければロウ付け作業に入ります。
一度真鍮のパーツを外し、「フラックス」をロウ付け箇所に塗って、再度はめ込み。
↑画像の水色の液体のようなものが水色の液体のようなものがフラックス。
フラックスとは酸化防止剤の事。フラックスを加熱、蒸発させることで表面に膜が張り、その部分が酸化せずにロウを流すことが出来るわけです。
逆に言うと、フラックスを塗らない部分にはロウが流れません。
つまり、フラックス(に限らず酸化防止剤)はロウ付けの際に絶対に必要不可欠なもの、という訳ですね。
そうしたら火を当てて全体的に温めていきます。
シルバー製品のロウ付けの際は、「全体が温まっている」必要があります。
そうしないと、ロウが溶けて流れません。
なので最初は少し大きめの火で全体を温め、温度が上がってきてから、ものによっては火を細くしてピンポイントで狙ったり、そのまま全体を温めつつロウを溶かしたりします。
今回の作品はなかなかボリュームがあり、ロウ付けする箇所もかなり多い、というか面積が広いので、一発で全体を付ける事は不可能。
なので、全体を温めてからポイントごとに銀ロウを配置して溶かしてから次のポイントへ、という感じで段階を踏んで徐々に全体をロウ付けする感じで進めました。
(流石にロウ付け真っ最中の画像はないのでつたない説明ですみませんが、ご理解ください!)
ロウ付けにかかる時間は短い方が良いのは間違いありません。
が、焦って結局付いていない場所があるくらいなら、じっくりと時間をかけてしっかりと付けた方が、後でやり直すよりも結局は時間の短縮になります。
ので、特にロウ付けの経験が浅い人こそ、焦らずに時間をかけて、しっかりとロウ付けしましょう。
さて、そうしてロウ付けが完了したアイテムがこちら↓
隙間なく付いているようですね。
真鍮の部分がピンク色になっていますが、これはシルバーの火ムラのようなもので、銅の成分が浮き出ているため。
ですがシルバーの火ムラとは違い、これは磨くことで簡単に取り除く事ができます。
このアングル↓から見ると、なかなか雰囲気が出てますね。
真鍮の変色もこう見ると悪くない。
ですが、あくまでも磨き上げた状態が今回の作品の完成系なので、↑の状態は一過性のもの。
ある意味今回のオーダー品の最大の山場、パーツ同士のロウ付けも完了したので、ここからは仕上げまで一気に進みます!
というわけでその模様はまた次回以降で!
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