ネームプレート型のネックレス、ペンダントトップ。
一般的には自身の名前(特に筆記体)をそのままネックレスにしたアイテムのことを言いますが、今回紹介している作品はネームプレートの名の通り、プレート状。
プレートの中に名前(今回はロゴ)を落とし込んだ作品です。
一般的なネームネックレス、ネームプレートネックレスは例えば字体を変える、2枚重ねにする、などの変更はできますが、基本的な構造としては文字のみなのでその自由度はあまり広いものではありません。
今回のようなプレートに文字を組み合わせたネックレスの場合、プレートの形、文字の内容、字体、さらにそれらを重ね合わせたりと、文字のみのネックレスと比べるとその自由度はかなり高いです。
そういった意味でも、オーダーをご検討中のあなたに参考にしていただきたい作品ということで、紹介しています。
今回で作り方紹介第5回。
過去4回はこちら↓から。
第1回
第2回
第3回
第4回
それでは今回も進めていきましょう!
オーダー ネーム プレート ネックレスの作り方
すでにキャストから上がり、湯道削り、平面出しと仕上げに向けて順調に進んでいます。
今回はペーパーでの平面出しが終わった状態から。
まずは一度仮磨きを行います。
板バフを使って仮磨き
平面が出てある程度傷も細かく整ったら、一度仮磨きを行います。
↑の画像の円盤のようなものがバフ。バフ布と呼ばれる布にコンパウンド(磨き粉)を付けて高速で回転させ、傷を取る道具またはその作業のことを言います。
ですが、今回のバフな何やら様子が違います。
実は、今回は「板バフ」というバフを使用しているんです。
高速で回転しているのでよく分かりませんが、一般のバフが布や革なのに対し、板バフは硬い紙のような素材で出来ています。
そして、一般のバフは回転しているバフの外側に当てるのに対し、板バフは回転している「側面」に当てるんです。
つまり横の面ということ。
この横の面が平面になっていて、そこにコンパウンドをつけて横から作品を押し当てることで平面を崩さずに磨く、という訳です。
今回のように平面、特に範囲のある程度大きな作品の場合は非常に有効です。
そして一通り板バフを当て終えたのがこちら。
うーん、光っている感がとっても分かりにくいですね(笑)申し訳ないです。
板バフを当てるとコンパウンドがかなり隙間に入り込むため、一見すると綺麗になっているか良く分からないんですが、コンパウンドを除去すると文字の部分と枠の部分がしっかりと綺麗に光り、且つ平面も崩れていないのが分かります。
さて、実はこの後バチカンを取り付けるんですが、なぜバチカンを取り付ける前に仮磨きを行なったのか?
バチカンを取り付ける前に仮磨きする理由
それは、バチカンを付けてしまうと板バフが使えなくなってしまうためです。
チェーンを通すため、ネックレス本体よりもバチカンの方が厚みがあります。つまり、板バフを当てる際にバチカンが先に当たってしまい、邪魔になってしまうのです。
なので、バチカンをつける前に板バフを使って仮磨きを行なっていた、という訳です。
ちなみに、バチカンを付けた後は通常のバフ布で仕上げます。
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さて、次の作業は上にも書いた通りバチカンの取り付け。
ですが、そのためには当然バチカンが必要です。
気付いた方もいるかもしれませんが、今回の一連の記事で実はまだ一度もバチカンが登場していません。
今回の記事を最初から読んでいただいている方はお分かりだと思いますが、ワックス原型を製作した時点でバチカンは製作していないのです。
なぜなら、バチカンは地金(シルバー)の板から製作するから。
つまり、これからバチカンを製作して、本体と組み合わせる、という訳です。
が!バチカンの製作まで紹介するとかなり長くなってしまいそうなので、今回はここまで。
次回、バチカンの製作〜取り付け〜仕上げまで一気に進めたいと思います!
というわけで、次回もお楽しみに!
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