現在、オーダーいただいたネームプレート型ネックレスの作り方紹介を行なっています。
今回で第4回。
前回でワックス原型が完成しましたので、今回はキャスト上がりの状態から紹介していきます。
(少し写真が飛び飛びになっている部分があります。できるだけ文章で説明するつもりですが、分かりにくい部分などあったら申し訳ありません)
早速紹介します!
この段階ではバチカン(チェーンを通す輪っか)がありません。
なぜかというと、バチカンの部分は地金(シルバー)の板を直接加工して製作するためです。
写真が飛び飛びで本当に申し訳ありませんが、↑の画像の本体の下になにやら丸いパーツが置いてあります。
これが湯道。
溶かした金属(湯)を流し込むための道なので湯道と言いますが、吹き上がりの状態では必ずこの湯道が作品のどこかについています。
湯道は不要な部分なので、まずはそれを除去することから始める、というわけです。
ちなみに、今回の作品は裏面に湯道が付いていました。
それを糸ノコで切り取った状態です。
湯道を切り取った後、周りに馴染ませるようにヤスリで残った部分を削り取り、湯道の除去は完了。
続いて、上にも書きましたが、今回のようないわゆる「板もの」は必ず歪みや引けが出て、平面が出ていません。
なので、様子を見つつ、まずは歪みを直します。
必要なものは、定盤(平面の出た金属板)、木槌、当て木となる板。
それをこんな風に使います。
定盤と当て木の間に作品を挟み、木槌で叩く。
これによって完璧とは言えませんが、歪みが治ります。
この時にバレル研磨がしてある状態だと、していない状態よりも「地金が締まって硬い」ので、歪みを直すのに手間がかかるんです。
なので、バレル研磨を行わなかった、という訳です。
そんな感じで大まかに歪みを直したら、次もまた原始的かつ効果的な方法。
紙やすり(耐水ペーパー)で削ります。
作品の状態によって番手は変わりますが、基本的には荒め(#150〜#240程度)の紙やすりから細かめ(#1000〜#1500程度)まで段階を踏んで傷を細かくしていきます。
耐水ペーパーに水をつけて、8の字を描くように両面を削ります。(画像では水を付けてないですが)
8の字を描くのは平面が崩れないようにするため。単純に行ったり来たりだと、真ん中より端の部分が削れがちになってしまい、厚みが場所によって変わってしまいます。つまり、平面が崩れてしまう、という訳です。
文字部分を綺麗に平面出ししたら、同様に裏面も平面出しします。
紙やすりの番手をどこまで細かくするか、については次の作業で何を行うか、によって変わります。
次の作業が炭研ぎであれば#1000程度まででいいですし、すぐに磨きに入り、しかもコンパウンドが割と細かい番手のものの場合は#1500〜#2000程度まではかけておく必要があります。
その辺りも経験がモノを言う部分で、習うより慣れろ的な部分ではあります。
予定していた番手まで平面を崩さずにペーパーがけしたら平面出しは終了です。
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毎回説明が長くなりグダグダと続いてしまう癖があるこのブログですが、今回は結構サクサクと進められています(笑)
予定通り行けば、次回で磨き〜完成まで進めることができると思うので、続きをお楽しみに!
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