徐々に形が出来てきたオーダーネックレス(ペンダントトップ)のメインパーツである招き猫ですが、今回はポイントでもある「目」から進めていきます。
招き猫の目を加工する
前回細かい部分を除いで全体的な造形を進めました。
いよいよ目を彫っていきますが、今回は黒目の部分を彫って燻すことで目を表現します。
今回は今までやったことの無い、「黒目の中の光」を表現します。
黒目の部分は彫りながらも、黒目の中の光となる部分は残します。一本柱を残して丸く彫り込む感じです。
↓は黒目を彫った後の画像。そのままでは分かりづらいので、彫った部分に墨を入れました。
黒目がちゃんと光っているように見えますね。
左右の目のバランス、大きさ、そして光った部分の位置などを少しずつ削って調整しています。
目が彫れたら、首輪の彫刻を行い、全体のバランス調整〜そして傷取り。
これでほぼ完成ですが、最後に。
首輪の部分の小さな点を彫って、とりあえず右の大きな招き猫が完成となりました。
もう一つの招き猫を進める
右の大きな招き猫が完成したら、左の小さな招き猫の加工に入ります。
方法は右の招き猫と同じなので、慣れたものです。
ですが、サイズの違い、向きの違い、厚みの違いなどで少し順番が変わったりするので、全く同じとはいきません。
サイズの違いによる手順の違いは実際に手を付けてみないと分からないですが、右の招き猫で経験済みなので、特に問題なく進みます。
ただ、大事なのは右の招き猫とのバランス。
右の招き猫が前に出るようなイメージなので左の猫は後ろに入り込むように、正確に言うと入り込んだように「見えるように」加工します。
顔の加工に入ります。
その他諸々もバランスを見ながら。
徐々に進んできました。
そしてそして。
左の猫も目を彫り、あとは細部を残すのみとなりました。
この時、左右の猫で傷を揃える、というか、同じくらいの荒さに表面を仕上げます。
そして細部の彫刻を済ませ、ほぼ仕上がったら、先日製作した土台に配置してみます。
土台は縁部分を残して一段低くなっているので、その部分が当たらないように招き猫を上手く加工します。
簡単に言うと、招き猫の背中がしっかりと土台にくっつくようにする、という事ですね。
ここまできたら完成は目前。
最後に招き猫を「裏抜き」して、ワックス原型の完成となりました!
ちなみに、裏抜きとは重さの調整と厚みの調整を行うため、アイテムの裏側をくり抜く事。またはくり抜いた状態。
無垢、つまり中身の詰まった状態だと非常に重いため、裏側をくり抜いて重さの調整をしたり、「キャスト」という工程上厚みがあるものほど失敗する可能性が上がるので、厚みを一定に抑えるためにくり抜きます。
実際にはこんな感じ↓
裏面をしっかりとくり抜いています。
ワックス原型の完成
裏抜きが割ったら、全体のバランスや傷のチェックをして、ワックス原型の完成となりました。
こちら↓が完成したワックス原型。
良い感じ。
イメージ通りの作品(いや原型だった)が出来ました。
ご依頼主様のチェックも一発オーケー。
キャスト工程〜仕上げへと進みます!
というわけで、次回はキャスト後、シルバーになった後から紹介していきますので、お楽しみに!
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