オーダーいただいたネックレス(ペンダントトップ)の作り方紹介も今回で第三回。
ワックス原型の完成に向けて進めていきます。
前回はメインとなる招き猫のアウトラインを出し、厚みの違う二匹の段差をつけた上で改めて紙を貼り直しました。
こんな感じです↓
今回からこれを立体的に加工していきます。
ワックスを立体的に
立体造形(削り出し)の方法は人によって様々で、特に「これが正解」という様な方法というものが決まっているわけではありません。
もしかしたらそんな方法があって、それを僕が知らないだけかもしれませんが(笑)
さらに言うと、「今回はこんな方法で作りました」というだけで、作品によってはまた別の作り方をしたり、その方法は様々。
見る人によっては邪道に見えるかもしれませんが、結局は完成すればいいと思います。
なので、あくまでも「いくつかあるG-IRON流の作り方の中の一つ」ということで、参考程度に見てください。
細かな造形のある部分を残して、大体の形に削ります。
これは「どこから手を付けて良いか分からない」という方にかなり有効な方法かと思います。
もちろんアイテムのデザインや仕様によって使えない場合もありますが、試してみる価値はあるかと。
今回であれば胴体を一番最初に削り、その後腕と足、という感じ。
リューターポイント(サークルカッター)でガンガン削った後で、スパチュラを使って大まかに傷を慣らしていく感じです。
続いて右腕。
この時点ではあくまでも立体のイメージを固める、という感じで、最終的には全体を削った後で立体感と言うかバランスを調整します。
顔の造形
一気に進んでしまいましたが、首まわりと顔を大まかに。
作業に集中していて、途中の写真を撮り忘れたんですね。
今後も様々なオーダー品の作り方を紹介していく予定ですが、こんな感じで一気に工程が進む事は良くあると思います。
その際は申し訳ありませんがご了承ください!
やはり顔の部分の造形は非常に大事。
もし自分で作ってみよう!と思った方、特に初めの頃はじっくりと時間をかけて、いい表情にしてあげてください。
失敗したら溶かしたワックスを盛れば良いんです。まあそれもある程度コツが必要ですが、その点も合わせて技術向上に努める、という事で!
以前のブログでも書きましたが、造形で最も大事な点は、「とにかくよく見る」事。手を動かすよりも見ている時間が長いくらいで良いのです。
徐々に顔がイメージに近づいてきました。
さらに顔の造形を進めつつ、招き猫たる所以の招きの手を造形。
顔の完成度も上がっていますが、手の部分もあくまでも瀬戸物の招き猫のような良い意味でデフォルメされた形を大切に造形しています。
さらに足の造形も進めています。
このくらいまで進むと他の部分と整合性というかバランスが悪くなる箇所などが出てきたりします。
そんな時はためらわずに修正します。
今まで頑張って作ってきたものにまた手を加えるのは躊躇う部分もありますが、そこでためらってちょこちょこ削っていると時間もかかりますし、結局は完成度の低いものになってしまう可能性が高いです。
なので、バランスが悪いな、と思った部分は思い切って修正するのが結局は完成への近道であり、完成度を上げるコツだと思います。
こんな感じで、箇所ごとにそれぞれ造形を進めつつ、全体の造形が進んできたらバランスを見つつ修正を入れていきます。
といったところで今回はここまで。
次回はいよいよ招き猫の「目」を彫っていきます!
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