前回はオーダーいただいたバングルの作り方紹介でも、「準備編」ということで地金の準備を進めました。
簡単に説明すると、SV950の板材を溶かし、型に流し込んで固めた後で金槌で叩いてローラーで幅や厚みを整えた感じ。
こんな感じ↓です。
これが今回のバングルの「元」というべき状態。
ここからさらに加工していきます。
バングルの幅までローラーで伸ばす
↑の状態の棒をローラーでさらに伸ばします。
一気に伸ばすと割れてしまうので、少しずつ。
少し伸ばしたら焼き鈍しをして柔らかくしてまた伸ばすを繰り返して設定した幅、厚みまで伸ばします。
そしてこんな感じ↓に。
元の状態と比べると伸びているのが一目瞭然です。
ここからは実際にバングルの形に加工していきます。
まずは大まかなサイズで棒の両端をカットします。糸鋸でカットしますが、この段階では少し余裕を持った長さでカットします。
伸ばした銀の棒を曲げる
バングルの曲げ方はリングのように芯金を使用し曲げる方法や当て木をして曲げる方法など色々とありますが、個人的には芯金の形状があまり好みではないので、当て木をして場所ごとに曲げる方法で進めます。
リングの場合も同じですが、まずは端を曲げます。
当て木にシルバーを当てて、木槌で叩いて徐々に曲げます。
最初に端を曲げておかないと、全体を曲げた後で端だけを曲げることは難しく、結局きれいなカーブにならないためです。
両端をきれいにカーブさせたら、徐々に全体を内側に曲げて丸くしていきます。
この段階で設定した幅、厚みに調整しています。
基本的には当て木をして木槌で叩きますが、様子を見つつ手で曲げるのもアリです。
好みの形に曲げたら、端をカット。
バングルの隙間(スリット)も色々と好みが分かれるところだと思いますが、個人的には30mm開けて、少し着脱に余裕がある方が好きです。
カットした後は角を削って着脱時に痛くないように加工します。バングルによってはこの角が残っていて、着脱時に痛いものもあり、最悪な場合は傷だらけになってしまいます。
なので、そういったバングルは少し角を削るだけでとてもスムーズに着脱できるようになります。
(そんなバングルをお持ちの方はぜひお気軽にお問い合わせください)
今回は角を取る、というよりは正面から見た際に丸くなるように削っています。
端の形状は↑のような感じ。
画像ではある程度平面出しまで行っていますが、一応そこまでの経緯を簡単に書いておきます。
傷取り
端を丸く加工したら、歪みがないかチェック。
平らな面に置くと歪みが判るので、必要に応じて軽くたたくなどの方法で歪みをできるだけ直します。
それからヤスリで平面を出していきます。
様子を見つつ鉄鋼ヤスリ〜紙やすりと進みますが、今回は特に歪みや大きなお傷もなかったので、荒めの紙やすりからスタート。
大きめの紙やすりを平らな面に置いて、バングルを置いて8の字に動かすように傷を揃えていきます。
全体的に傷が揃ったらOK。
バングルの全容が見えてきました。
というところで今回はここまで。
次回バングルの最大の特徴の「ある加工」を行い、完成まで一気に仕上げていきます。
次回もお楽しみに!
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