連日紹介しておりますオーダーメイドネックレス(ペンダントトップ)の作り方紹介もようやく終盤。
もう少しで完成までたどり着けると思いますので、引き続きご覧ください!
前回で本体の組み立てが完了しました。
土台となる板と招き猫のパーツをロウ付けした、という訳ですね。
今回はチェーンを通すパーツ、「バチカン」の製作を進めていきます。
バチカンを製作する
バチカンはサイズ、厚み、デザインによってワックスで製作したり、地金から製作したりと様々。
本体はワックスで製作しても、バチカンは地金から製作する場合も多いです。
今回はバチカンは地金から製作します。
ちなみに、バチカンと一口に言ってもサイズ、デザイン、仕様等様々。
いくつかバチカンのデザインを紹介しておきましょう。
左上 – もっともポピュラーな形状。単純に輪っか(丸カン)をバチカンとして利用しています。ドッグタグなどで多く使われています。
右上 – 本体側を細く、上側を幅広くした形状。横から見ると楕円形になっていて、バチカンが回りません。
左下 – 右上のバチカンの発展版。基本的な構造は同じだが、場所によって厚みを変えることでデザイン性を高めている
右下 – 極太のチェーンを通すために、指定のサイズで製作したバチカン。今までに製作したバチカンの中でももっとも大きなサイズです。
といったように、サイズもデザインもバラバラ。さらにバチカンに彫刻を入れたり、石を留めたりとその種類は無数にあるので、オーダーの際は迷う箇所の一つですが、どうせオーダーするなら、バチカンにもこだわりを持つ、というのも良いのではないでしょうか?
さて、話を戻します。
板を切り抜き、ピンをロウ付けする
今回は上で説明したような輪っか状のバチカンではなく、少し変わった構造になっていますので、説明します。
(画像が少ししかないのでわかりにくいと思いますが、ぜひ想像力を働かせてみてください!)
まずはデザイン画通りの厚みの銀板を切り抜きます。今回の形状は菱形に近い形で、4つの角がどれも丸く加工されているようなイメージです。
そして、デザインが通りの形状にヤスリを使って整形してから、端の方に2箇所穴を開けます。
2箇所開けた穴のうち一つに開けた穴の径と同じ太さの銀線を通し、ロウ付けします。
そして、中央部分を曲げたものがこちら↓
上の拙い説明文と画像でなんとなく分かりましたか?
ここまで進んだら、本体をピンに通し、さらにバチカンのもう一方の穴にピンを通して。。。
バチカンになりました。あとは出っ張った部分とバチカン裏側の板のみをロウ付けします。
ピンをロウ付けする
ロウ付けの際、できるだけ本体に火を当てないように注意しますが、そればかり気にして肝心な銀ロウが溶けないと時間の無駄になってしまうので、「気にしつつ、でもそれだけにとらわれずしっかりとロウ付けする」ことが大事です。
ロウ付け後がこちら↓
これでもう外れません。
バチカンの両端にピンが刺さっているので、通常の輪っか状のバチカンのように割れて外れるようなこともありません。
ただし、ロウ付けの際に誤って本体までくっつけてしまう恐れがある構造なので、その点は細心の注意を払って作業する必要があります。
さて、これで全てのパーツの組み立てが終わりました。
次回いよいよ仕上げに入っていきますので、引き続きお楽しみに!
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