なかなかブログを更新できずに申し訳ありません。
例年であれば閑散期のはずの今時分ですが、今年はオーダーのお問い合わせが多く、打ち合わせやデザイン制作、そして当然アイテム自体の製作となかなかバタバタとさせていただいております。
現在あまり急ぎの納期ですと対応が厳しい場合もありますので、オーダーをご依頼の際はぜひお時間に余裕を持ってお問い合わせください。
具体的には、ご希望の納期の3か月前くらいであればかなり時間的には余裕があります。
実際の製作では最長で2か月お時間をいただきます。
また、製作に入るまでにはデザインや仕様に関して打ち合わせ、デザイン製作、お見積もり、などなどそれなりに時間がかかります。
ですので、製作期間(2か月)+準備期間(1か月)という感じでお考えいただければ間違い無いかと。
オーダの際はぜひお時間に余裕を持ってお問い合わせください!(2回目)
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さて、本日はオーダー品、と言うよりはカテゴリーとしてはリペア(修理)なのですが、なかなか特徴的だったので紹介したいと思います。
今回紹介するアイテムはこちら↓
知っている方も多いのでは無いでしょうか。
かの有名なクロムハーツのメガネです。
クロムハーツ メガネ フレアパーツ 破損リペア
シルバーとウッドを組み合わせたテンプル(腕)とメタルのリムで出来ています。
で、上の画像を見ると何か違和感を感じませんか?
テンプルのエンド部分(モダンと言うらしい)にクロムハーツならではのフレア(百合)モチーフのパーツが向かって右側(左モダン)にしかありませんよね。
元からこうゆうものだと言えばそんなふうに思えなくも無いですが、元々は向かって右側のように両方のモダンにフレアパーツが付いていたんです。
実は、このメガネ一度破損している様なんですね。
テンプル部分が一度折れてしまっていて、別の木材を付け直して整形し直しているらしいのです。
元のテンプルでないので、フレアパーツもない、という訳なんです。
そして、今回のご依頼は向かって左側の新しく作り直したテンプルにフレアパーツを付けて欲しい、という事でした。
上に書いた通り元のテンプルもなければフレアパーツもないので、一から作り直す、という訳。
なので、リペアでありながら(コピーですが)オーダーメイドの様なご依頼なんです。
当然、クロムハーツのパーツをコピーして製作するのには問題がありますが、今回はリペアのためのパーツ製作なので、例えば販売を予定してコピー品を作るのとは違います。
壊れてなくなってしまったパーツを自作した、という感覚ですね。
さて、前置きはこれくらいにして、では実際どんな感じで作業を進めたのか、簡単に説明したいと思います。
まずはワックス原型製作
オリジナルのパーツを見ながら原型を製作していきますが、ここで難しいのはキャストをすると縮む、という点。なので原型の時点でドンピシャのサイズで製作すると仕上がりはオリジナルよりも小さくなってしまうんです。
なので少しだけ大きめに製作します。
完成したワックス原型はこんな感じ↑
パーツは貼り付ける、というよりは軽く埋める形なので、当然その分の厚みも考慮しつつ製作しました。
キャスト上がり
ワックス原型をキャストでシルバーにしたら、通常のアクセサリー同様に仕上げていきます。
違いとしては、裏面に銀線をロウ付けしたところでしょうか。
これはメガネに実際に取り付ける際の位置ぎめの意味と、単純な面同士の接着よりも外れにくくするためという意味もあります。
フレアパーツをある程度まで仕上げたら、今度はメガネ側を加工します。
フレアパーツの裏側に取り付けた銀線の位置に合わせてモダン部分に穴あけ。
そしてその後パーツの形状に合わせて彫っていきます。
上に書いた通り、フレアパーツが埋め込まれる形になるためです。
位置、深さ、全体のバランスなどしっかりと検討して問題がなければいざ接着です。
こんな感じ↑でクランプで挟んでしっかりと接着。
仕上げ
接着が完了したらパーツの仕上げ磨きを行い、今回のリペア作業は完了となりました。
作業完了後のメガネはこんな感じです。
今回製作したパーツ以外のシルバーパーツも軽く磨き直しています。
かなりじっくり見ても今回のパーツが別に製作して新たに取り付けられたもの、とは分からないくらいにはなっていると思います。
単純な製作やリペアだけでなく、今回のように複合的な依頼も当然ながらあります。
「直したいけどこれってできるのかな?」と思うようなアイテムをお持ちのあなた、
可能な限りなんとかしますので、ぜひご相談いただきたいと思います!
アクセサリーリペアに関して、詳しくはコチラをご覧ください。
オーダーメイドのみならず、リペアも承っておりますので、是非お気軽にお問い合わせください!
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