今回はリングのお話。
一口にリングと言っても、その種類や形状には様々なものがありますし、その中でも幅が違っていたり捻りが入っていたり、その数は無限大です。
今回は、実際にリングのオーダーメイドを検討する上で、どんな形状のリングがあるのか、代表的なものを紹介していきたいと思います。
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今回はあえてリングの「種類」ではなく、形状という言葉を使います。
形状はリングの形の事、種類は例えば「婚約指輪」「結婚指輪」などの用途別の名称の違いを指します。
リングの種類に関してはまた別の機会に書きたいと思います
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せっかくのオーダーメイド、リングの形状にはどんなものがあるか、ある程度理解してから自分の欲しい形を検討するのが良いかと思います。
とはいえ、リングの形状は同じでも、リングの幅が変わるとかなりイメージが変わりますし、宝石を留めたり彫刻を入れることでリングの印象は変わります。
結婚指輪などの場合は今回のリングの他にも様々な形状があります。
なので、今回紹介するリングはあくまでも基本的なもの、リングとしての「土台」のようなものだとお考え下さい。
今回の形状を参考に、自分なりのイメージを探したり、新しい形を考えたりするのも面白いかと思います。
単純に、リングの形状を知っておくと、ジュエリーショップやアクセサリーショップで欲しい形を説明しやすいですしね。
もちろんオーダーの際も同様に、形状をご説明いただくとご希望のイメージが伝わるので、話がとてもスムーズに進みます。
(そう、自分が楽をするためにお客様に知識をつけてもらっちゃおうという魂胆なんです笑)
というわけで順に紹介していきます。
平打ち
平らな板を丸めて端同士をつないだ形状。
非常にシンプルな形状ですが、別のパーツを付けたり彫刻を入れたり、土台としてとても使いやすい形状です。
クロムハーツのスペーサーリングもこの形状になります。
甲丸
リングの外側が丸く膨らんだ形状。
角がないので非常に柔らかく優しい雰囲気で、結婚指輪の基本的な形として用いられます。
平甲丸
甲丸の中でも膨らみが小さく、平面に近いイメージ。
平打ちと甲丸の間のような形状です。
逆甲丸
甲丸の膨らみがリングの内側に向かっているような形状。
一口に甲丸と言っても、これだけの形状による違いがありますし、幅を変えると印象も変わります。
さらに捻りの入ったものやカーブがかかっているものなど、形状をあげたらきりがありません。
さらに、甲丸に関係していうと、リングの内側を甲丸状に加工した
「内甲丸」
という形状もあります。形状というよりは技法といったイメージですが。
結婚指輪などでよく見られますが、リング内側を丸めることで、着脱時のストレスを軽減し、付け心地もやさしくなります。
特に幅の太いリングのときにはかなり有効な方法だと思います。
さて話を戻して。
シノギ
平打ちの角を大きく削り取ったような形状。
かなりシャープなイメージになり、個人的にも好きな形状です。
印台
個人的には一番好きな形状で、1点着けのリングとしては一番向いていると思っています。
基本的にはリングの一部をスライスしたような平面部分が前面にきます。
前面の平面部分に彫刻やパーツを取り付けたり、石を留めたりと自由度も高く、幅の違いによってかなり印象が変わる形状です。
①と②の違いは、リングの幅だけでなく①は前面が完全な平面、②は前面が軽くカーブしている、という事です。リングにカーブをつけることで、印象をかなり変えることが出来るのも印台の特徴だと思います。
さらに印台は正面を丸くした「丸印台」もあります。
こちらはカレッジリングなどの形状としてよく用いられます。
↑はリングの製作に使用される「ワックス」を加工して製作した「ワックス原型」。
(製作工程や注意点なども今度描いていく予定ですので、好きな人はお楽しみに!)
という感じで、基本的なリングの形状を紹介してみました。
くどいようですが、サンプルの画像は、あくまでも基本として参考程度にお考え下さいね。
例えば、厚みや幅が違ったり、角が多少取れていても、形状的には変わりません。
オーダーリングを検討中の方に一助となれば幸いです。
次回はリングつながりで、リングの「種類」に関して書きたいと思いますので、お楽しみに!
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