アクセサリーの製作方法による色々な違い〜その2〜

                                
2016.12.21

アクセサリーの製作方法による色々な違い〜その2〜

アクセサリー製作方法の違い
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今年も残すところあと10日。
G-IRONは最後の追い込み真っ最中です。
今年中にお届け予定のオーダー品は残すところあと2点。明日吹き上がりが到着次第急ぎ仕上げに入ります!
年末年始の予定に関しては、また改めて後日書きますので、ご確認よろしくお願いします!

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前回から「アクセサリーの作り方によって、どんな違いがあるか」というのを紹介しています。
アクセサリーの作り方には大まかに分けて2通りの方法があります。

それぞれの作り方は前回の記事で書きました。
今回は、それぞれの特徴やどう違うのか?に関して詳しく説明したいと思います。

まず最初の疑問はこちらでしょうか。

アクセサリーは地金から製作するのが良いのか?ロストワックスで製作するのが良いのか?

なぜ作り方が違うのか?そしてそれぞれの作り方は一体どちらがいいのか?気になる方もいる事でしょう。
最初に誤解の無い様に結論から言っておきたいのですが、どちらの方法も間違っていませんし、それぞれに優れている部分があるので、一概にどちらが良いか、とは言えません。

地金(金属材料)から直接製作するのが良いのか、ワックス原型を製作してキャストで金属にするロストワックス製法が良いのか、それは製作したいアイテムによって変わります

例えば装飾のたくさん入った細かなアイテムの場合、地金から直接製作するのはなかなか骨が折れます。
例えばこんなリング
PHENIX RING
を地金削り出しで製作する、というのは私の実力では不可能です。

また、G-IRONが得意としている文字やロゴマークを彫るアイテム。
例えばこんなペンダントトップ
GBF21−1・10th PendantTop1
この文字の部分を地金で彫ることはなかなかできません。
レーザー刻印やオーバーレイという方法もありますが、レーザー刻印は業者に依頼する必要があり、オーバーレイはとても細かなものを製作するには向きません。
こんな場合は迷わずロストワックス製法で製作します。

逆に、こんな感じのシンプルなものの場合、
simple item 1
わざわざワックス原型を製作してキャストして、となるとその分手間がかかりますし、何より強度的にも弱いので、地金から製作します。
特に、薄い板ものをロストワックスで製作するのはその特性上とても難しく、綺麗にいかない場合が多いです。

この様にシンプルなものの場合は迷わず地金から製作します。

そこで一つ気になる点が出てきます。
基本的にはありえない事ですが、「まったく同じデザインのリングを地金から直接製作する場合と、ロストワックスで製作する場合は」何が違うのでしょう?

地金から製作するアイテムとロストワックスで製作するアイテムの違い

見た目の綺麗さ、という意味ではほとんど変わりませんが、上記の通り地金から制作する場合の方が、全体としての強度は強いです。
ロストワックスの場合はその製法上目に見えない気泡などがシルバーに入り込み、(大げさにいうとスポンジのような状態)目が詰まっているとは言い難いです。
対して地金の場合は叩いて伸ばす工程があるので、小さな気泡なども潰れ、簡単に言うとシルバーの密度が高くなります。そのため、ロストワックスで制作したリングよりも硬く締まったものになります。

このように素材としては地金から直接制作した方が強いのですが、実は制作過程の関係で、一概に地金から制作した方が良いとも言い切れません

なぜかと言うと、地金から制作する場合は(平打ちリングの場合)叩いて伸ばした板を丸め、端同士を「ロウ付け」と言う作業でくっつけます。
(ロウ付けについて詳しくはコチラ
ロウ付けという作業は簡単に言うと溶接のようなものですが、溶けやすいシルバー(銀ロウ)を溶かしハンダのように隙間に流し込んで付けます。
リングのシルバー(950や925)よりも溶けやすいため、色味も違いますし、本体同士が直接付いている訳ではないので、その分強度も弱いです。
なので、長年着用していくと、ロウ付けした部分にうっすらとラインが見えたり(ロウ目)、ロウ付けした部分が割れてしまったりする場合があります。
つまり地金の部分に対して、つなぎ目が弱い、という事になり、無理な力がかかったりすると、ロウ目が割れる、ということはよくあります。
もちろんロウ付けの精度が高ければロウ目も見えにくいですし、強度もそれなりに強いのですが。

逆にロストワックスの場合、素材としての強度は劣るものの、リングの状態でキャストするため、元からリングとしてできています。
つまり、つなぎ目がない状態です。
ですので、一部だけ強度が弱くその部分が割れたり、そしてロウ目が出る、ということがありません。
全体的に歪むことはあっても、ロウ付けした部分が割れるような事にはならない、という訳です。

上記のように、どちらにも良い部分と悪い部分があり、判断が難しい部分ではあります。
綺麗なリングの状態を保ちたい、と言うことであれば、素材自体の強度が高い地金からの制作が良いと思いますし、
割れるのが嫌だ、と言うのであれば、ロストワックスで制作するのが良いかもしれません。

金額的には、工賃の発生する部分が違うので、どちらが、とは一概に言いにくいのですが、作業の工賃や材料費などを全て含むと、あまり変わらない、と言うところでしょうか。
作るアイテムによって手順を変えるので、基本的にどちらの方法で進めるか迷うことはないのですが、ごくたまに、どちらで進めるか迷うアイテムがあったりするのです。

地金からとワックスから、どちらで作るか迷うアイテム

それは、「基本的にはシンプルですが、例えば一箇所だけ装飾が入っている」ような場合。
具体的にいうと、シンプルな平打ちリングで、一箇所文字や模様を入れる、などの場合です。
文字や模様を綺麗に彫りたければワックスの方が良いですが、全体の強度、そしてかかる手間(時間)などを考えると地金から作りたいところ。
そんな場合はご依頼主様と相談して、「文字や模様の彫り方をどうしたいか」決めてからリングの作り方を決めたりもします。
カチッとしたある程度深さのある文字・模様をご希望の場合はワックスの段階で手彫りになりますし、ある程度ラフなイメージで構わない、深さも気にしない、という事であれば、地金からの制作をお勧めします。

さらにもう一つ、場合によってはレーザー刻印(外注)などもご提案します。
レーザー刻印・彫刻は仕上がりの段階で入れるので、レーザー刻印をご希望の場合は地金で制作する、という形が基本になります。
であれば、わざわざロストワックスで製作しないで、地金で作ってレーザー刻印がいいじゃないか、と思う方もいるかもしれませんが、そう一概にも言えません。
レーザー刻印の場合は文字数と深さによって金額が変わります。
オリジナルのロゴや文字など、業者の方にデータがない場合はデーター持ち込み料もかかったりします。
つまり、ロストワックス(手彫り)と比べると、金額的にかなり上がってしまう可能性がある訳です。

このように、アイテムによっては色々な方法をご提案して、ご希望やご予算に合わせて作り方を決めていく、という場合もあります。
あなたのオーダーしたいアイテムのデザインによっては、上記のようにこちらからいくつかの提案をして、それを決めていただく、という場合があるかもしれません。

そんな場合は、どの方法が自分には良いのか?
じっくり考えて回答して頂ければと思います!

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だいぶ長くなってしまいましたが、地金から直接アクセサリーを制作する場合とロストワックで制作する場合の違い、なんとなく分かっていただけたでしょうか。
最初にも書きましたが、どちらが良くてどちらが悪い、という話ではなく、あなたが欲しいアクセサリーはどの方法で作るのがベストか、という話なんです。
もちろん、場合によってはどちらの方法も利用する、という場合もあり得ます。
例えばペンダントトップで、トップ本体はワックスから、バチカンは地金で、などは良くあることですし、リング全体は地金から、小さなパーツをワックスで作って組み合わせ、などの方法も当然ある訳です。

時と場合によって作り方や行程も変わりますので、自分が欲しいアクセサリーはどっちで作った方が良いのか、気になる方は是非お気軽にお問い合わせください!
逆に、「どうしても地金で作って欲しい!」などのご要望がある場合は、それで制作が可能か否か検討し、場合によってはデザインや仕様を多少変更したりして、可能な限りご要望に応えるようにしたいと思いますし、地金で作ることのメリットがない場合は、その点を説明させていただきます。

あなたにとってベストな選択をできるよう、頭フル回転でお待ちしておりますので(笑)、是非安心してご依頼いただければと思います!

 

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